VISINSEとは? CALF社と共同でVR180カメラを開発したパートナー企業で、詳細な情報はほとんど公開されていません。公式サイトでは「CALF x VISINSE 3D VR180 Camera」として製品が紹介されており、まさにVR180フォーマット向けに設計されたカメラであることがうたわれています。一部情報では、VISINSEはソーシャルメディア関連の企業として存在しており、製品のソフトウェア統合に関与しているとの指摘もあります。
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📦 スペック一覧(GEN2モデル)
CALF x VISINSE Gen2は人間の両眼視点を再現するVR180映像(空間映像)の撮影向けに設計されたコンパクトなカメラです。専用のデュアルレンズ構成により、周囲を360°ではなく180°×180°で捉え、没入感のある映像を生成します。以下に主な仕様をまとめます。
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解像度:現在は7200×3600(約7.2K)30fps動画撮影対応。ファームウェア更新後は7680×3840(8K)30fpsおよび6K 50fpsに対応予定
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センサー:ソニー製12MP CMOSセンサー(IMX577)×2(1/2.3インチ)
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画角:180°超広角(カスタム双眼レンズ)
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ディスプレイ:3.5インチタッチスクリーン
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バッテリー:3600mAh
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重量:約300g
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記録メディア:内蔵ストレージ32GB+microSDカード最大512GB対応
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メモリ:RAM 8GB
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その他の機能:写真撮影、ビデオ録画、ライブ配信、ビューティーフィルター内蔵、YouTubeやTikTokなどへの連携が可能。また3.5mm/USB-Cの外部マイク入力も備え、外付けマイクで音声収録できる。Ethernetでの配信やVRヘッドセット(Meta Quest、PSVR、Apple Vision Proなど)への接続にも対応します
💬 世界中のユーザーの声
🔴 否定的な意見
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画質の問題:初期ユーザーからは、期待していたほどの画質ではなく、特に色再現性やダイナミックレンジが低いと感じる声があります。実際、プロ向けカメラ(例:Canon R5)の画質には遠く及ばず、色味にも不満が上がっています。
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設定の制限:ホワイトバランスや露出など基本的な設定が自由に変更できず、撮影条件に柔軟に対応できない点が指摘されています。
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UI・操作性:ユーザーインターフェースが直感的でなく、ログインを頻繁に要求するポップアップが煩わしいという意見があります。現状、英語と中国語の混在表示やアカウント登録の不具合も報告されており、操作性には課題があります。
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音声録音の品質:内部に冷却用のファンが搭載されており、録音時にファンノイズが入るという指摘があります。内蔵マイク単体での音質も高くなく、本格的な音声収録には外部マイクの利用が推奨されています。
🟡 中立的な意見
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価格に見合った性能:価格帯を考慮すると、性能は妥当であるという見方があります。特に「8K 30fps撮影が$700前後で可能」という価格設定に対し、「この価格なら許容範囲」と評価する声もあります。将来的なファームウェアアップデートで現状の不具合が改善されることを期待する意見も多いです。
🟢 肯定的な意見
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手頃な価格で8K撮影:8K対応のVR180カメラとしては非常に手頃な価格であり、特に従来モデル(Calf Gen1)の約半額で購入できる点が高く評価されています。これまで高価だったVR180カメラ市場に手を出しやすい選択肢を提供しているとの声があります。
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コンパクトなデザイン:本体は非常に軽量・コンパクトでポケットにも収まるサイズです。シンプルな3ボタン操作で持ち運びが容易なため、外出先でVR撮影を手軽に始めたいユーザーに好評です。
💰 価格情報(2025年4月時点)
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公式サイト価格:北米公式価格はカメラ単体$699(128GBカード付き$719)で、元値は$899でした。円換算するとおよそ11~12万円前後です(セール期間終了後は価格上昇の可能性あり)。
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日本国内での入手:現時点で日本国内での正規販売は確認されておらず、購入はCALF公式サイトからの直輸入が主な方法になります。
🏢 企業の評判
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CALF社:初代モデルはKickstarterで資金調達し成功裏に商品化しており、支援者には約束通り製品が届けられた実績があります。元々VR180向けに8K写真・6K動画対応のハードウェアを開発してきた経験がありますが、価格が高めだったため今回の廉価モデル発売は評価されました。
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VISINSE社:企業情報は非常に限られており、現状その評判や信頼度を判断する材料はほとんどありません。
🧭 総合評価とおすすめポイント
「CALF x VISINSE 3D VR180 CAMERA Gen2」は、8K対応のVR180カメラを低価格で試したい方にとって注目の製品です。特に、Canon R5Cなどのプロ機を購入する予算がないものの、VRコンテンツ制作に挑戦したい初心者・中級者には魅力的な選択肢と言えるでしょう。実際、専門家の記事でも「新たな手頃なVR180カメラが登場した」として評価されています。
一方、注意点もあります。現状ではソフトウェアやユーザーインターフェースが成熟しておらず、頻繁なログイン要求や設定不足などがユーザー体験を損ねる可能性があります。また、撮影画質はプロフェッショナル機には及ばず、画質・色再現性に限界がある点も留意すべきです。今後のファームウェアアップデートでこれらの問題がどこまで解消されるかが、継続利用の鍵となるでしょう。
総括すると、今すぐに高価な機材をそろえられないが8K VR180映像を試してみたい方や、VR映像作りのハードルを下げたいアマチュアには魅力的な機種です。逆に、最高画質・高機能を求めるプロフェッショナル用途には、まだ改善の余地がある製品と言えます。用途や予算に応じて検討すると良いでしょう。
引用・参考資料: CALF公式サイトcalfglobal.comcalfglobal.com、Mixed Reality Newsmixed-news.commixed-news.commixed-news.com、DeoVR Japanブログnote.com、ユーザーレビュー・フォーラムreddit.comreddit.comなど。